小説『坊っちゃん』のモデルと言われた男 関根萬司評伝のレビュー一覧

  • 宝島さん

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    5

    2023/12/02 09:38

    この本の主人公は、漱石文学の研究者(故人)に夏目漱石の小説「坊っちゃん」のモデルの一人ではないかと紹介された人物のようである。 しかし、著者は主人公の親族のようであるが、この著書ではモデル説に対して肯定も否定もしないニュートラルな立場で主人公を描いている。その点は面白いし、事実をベースにした創作としているが内容全体に信憑性を与えている。 それよりも、この本では明治時代の教育のリアルな姿や、夏目漱石や島崎藤村、滝廉太郎の知られざるエピソードがリアルに描かれている点が面白い。 そのほかにも、主人公の周辺で起きた蒋介石の日本留学の逸話や日本のスキー導入のきっかけが八甲田山の遭難事件が関係していたなど、読んでいてトリビアがたくさんある内容だった。 二回位読むと丹念な取材によって書かれた一冊であると分かる。
  • T.Tさん

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    5

    2023/11/01 10:05

    明治という時代が生々しく蘇るドキュメンタリーとして興味深く読了しました。また優れた人物描写と史実の裏側にあった背景など丹念に調査された内容だと思います。

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